一般社団法人 Teena Light
OUR SERVICES
私たち、Teena Light(テーナライト)は「ナナメの関係」を基盤に、社会的養護を必要とする子どもや、様々な理由や環境によって身近な大人たちに頼ることができない子どもを対象としたメンタルフレンド事業・教育支援事業を展開している非営利団体です。
私たちの課題意識
「学校と保護者からの板挟み....頑張りたいのに頑張れない環境」1/2
私たちは、これまで不登校状態にいる子ども向けの無料相談チャット「ひらけるチャット」を開設し、生きづらさや不安、悩みを抱えている10代の相談援助や、学習支援を行ってきました。
これらの活動に取り組む中で出会う多くの子どもたちの共通点は、「親や先生など周囲の環境に頼ることができない」ということです。否定された経験や保護者に理解してもらえない心苦しさの積み重ねから、生きづらさを抱えている子どもたちが多くいます。現在、不登校の子どもたちで集まるコミュニティはインターネット上に多く存在しており、同じような境遇にいる子どもたちが集まるからこそ、共感や仲間意識が芽生え、それは子どもたちにとっての一種の「吐き場」であり、「居場所」となっています。
その一方で、子どもたちの自己肯定感の向上や存在意義の確立など、メンタル面での根本的な解決がなされず、自身の居場所を「実社会」に創出できないままに、生活圏がネットになることから、子どもたちの自立における弊害になっているケースも多々あります。保護者・学校の先生(タテの関係)や友達(ヨコの関係)に頼ることができないからこそ、親でも先生でも友達でもない、子どもたちにとって年の近い大学生が心の友(メンタルフレンド)となって、子どもたちが「生きづらさ」から「ワクワク」を感じられる機会を創出していくことが大切です。
「進学へのハードルが低くなった一方で依然と高い中退率と社会的自立の難しさ....」2/2
私たちは、身近な大人たちに頼ることができない子どもたちの他にも、社会的養護が必要な子どもたちの進学と社会的自立に対しても課題意識を感じています。
児童養護施設で過ごす子どもたちの進学における経済的な障壁は、従来に比べて低くなってきました。政府をはじめ企業や財団による経済的支援(奨学金支援)が増加し、高等教育機関でも学費減免などの制度が整備されています。2016年には、政府による生活費の実質給付や返済不要の奨学金給付が発表され、経済的な理由で進学を断念する問題は、解消への兆しが見えはじめています。
しかし、「全国児童養護施設 退所者トラッキング調査2020(認定NPO法人ブリッジフォースマイル)」によると、2016年度の進学者91人のうち26人(28.6%)が高等教育を中退しており、依然として中退率が高い課題に直面しています。その一因としては、経済的な障壁は従来に比べて低くなった一方で、将来ビジョンや進学における動機を明確化しないままに進路選択を迫られていることや、施設退所後の自立が難しいことが挙げられ、子どもたちの様々な状況や特性を考慮し、できる限りの準備をした上で社会資源につなげる、あるいは高等教育への進学など子どもたちの自己実現に対して最大限の支援を実現させることが肝要です。「ナナメの関係」を基盤とした信頼関係から、日常生活の中で子どもと一緒に悩み、考え、真剣に向き合い、並走しながら寄り添っていく存在と、社会的能力を育む機会創出が求められています。
私たちの社会事業について
私たちが目を向けている子どもたちの中には、虐待、ネグレクト、言葉のDVなど辛い体験をしてきた子が多くいることも事実です。これまで信用できる人が身近にいなかったり、否定されて育ってきたからこそ、子どもたちが少しでも困った時には相談し頼ることができる存在が身近にいることは、子どもたちにとって裏切ることができない存在となり、生きる勇気に繋がります。私たちは、早期の段階から子どもたちがメンタルフレンドとの関わりの中で、自身の将来に「ワクワク」できるよう、一人ひとりの最善の利益を考えています。
① メンタルフレンド事業
本事業は、学校生活をはじめとする日常生活の中での悩みや不安から生きづらさを抱えている子どもたちが、未来に「ワクワク」できる環境を醸成し、一人でも孤独を感じる子どもを減らすことを目的に、全国の子どもに対して、児童福祉に理解と情熱を有する大学生がメンタルフレンド(心の友)となって学生生活や私生活の中で生じた不安や悩み等の相談を担い、子どもの健全な育成を援助する事業です。
◾️ チャット相談
LINEオープンチャットと公式LINEにて「ひらけるチャット」を運営しています。日本全国からいつでも悩み等の相談を行うことができる、匿名かつ身元を明かさずに相談を望む10代のための相談サービスです。
◾️ リモート相談
実際にメンタルフレンドと対面で相談を行いたい子どもを対象に、完全無料でオンライン会議システムを用いて相談ができるサービスです。日程調整を行い、定期的な頻度で相談することができます。
② 不登校児童・生徒を対象とした学習支援事業事業
本事業は、大学生のメンターが経済的に困窮している子ども、また環境的に孤立している子どもを対象に学習支援並びに探究型学習支援を行う事業です。子どもたちが自身の将来を諦めることなく進路を選択できる学習支援を行うとともに、子どもたちが挑戦したいこと・学びたいことに満ち溢れた時間を過ごせるよう、子どもたちの興味・関心を尊重した上で、それらを探究する学習(探究学習)やボランティア活動をはじめとする社会活動への参画を通して、社会的に自立した子どもを育成することを目的としています。
◾️ 学習サポート
子どもたちが自身の将来を諦めることなく進路を選択できる環境を醸成することを目的に、全国の子どもたちを対象に大学生メンターが完全無料でオンライン会議システムを用いて学習をサポートするサービスです。
◾️ 探究型学習サポート
子どもたちが挑戦したいこと・学びたいことに満ち溢れた時間を過ごせるよう、これまでにない体験に出会えるきっかけを創出し、子どもたちの興味・関心を尊重した上でそれらを探究する学習(探究学習)やボランティア活動をはじめとする社会活動への参画を通して、社会的に自立した子どもを育成することを目的に、SDGs探究学習の教材を用いた探究型学習の支援と、社会活動への参加の相談・援助を行うサービスです。
SDGs探究を踏まえて、各種ボランティア活動やワークショップへの参加、自身で組織を立ち上げての活動、職業体験など、探究学習を経て実践的な知識・スキルを身につけ、各種社会活動を通して、子どもたちの興味・関心・問題意識をより一層深められる相談・援助を行います。
③ 社会的養護が必要な児童・生徒を対象とした学習支援事業
◾️ 実地型支援
1. 学習サポート(90分)
実際にメンタルフレンドが施設に伺い、いくつかのグループに分かれて学習に取り組みます。子どもたちは学校の宿題や個人ドリルで自主的に学習を進め、メンタルフレンドは子どもたち一人ひとりの机を回りながら約90分間学習サポートを行います。
2. 各種レクリエーション(90分)
メンタルフレンドが各種レクリエーションを企画し、子どもたちがメンタルフレンドとのレクリエーション活動を通して楽しいひとときを過ごすことで、子どもたちの心や身体、生活を活性化し、メンタルフレンドとのコミュニケーションの促進を図ります。また、メンタルフレンドとの交流から子どもたちが「小さな幸せ」を感じられる機会を創出し、「ナナメの関係」を切り口に子どもの健全な育成を援助します。
◾️ リモート型支援(オンライン会議システム「Zoom」)
1. 学習サポート(90分)
マンツーマンでの学習サポートを希望する子どもを対象に、塾講師を務める大学生がメンターとなって、学校生活における学習(宿題など)のサポートや、一般選抜で高校進学や大学進学を希望する子どもに対しては、入試対策の学習支援を行います。学習状況等を把握した上で学習計画を作成し、子どもたちが自身の望む進路を選択することができる環境を醸成します。
④ 不登校生徒や社会的養護が必要な生徒を対象とした進学支援事業
◾️ 特別入試対策(60分)
実際に総合型選抜入試で合格した大学生がメンターとなって、特別入試で大学進学を希望している子どもを対象に、メンターと並走しながら志望理由書作成・課題レポート作成・小論文添削・面接対策等の特別入試対策を援助するサービスです。
講演活動のご案内
個人活動の一環として当法人代表の山辺雄翔が講演活動を行っております。進路選択などのキャリア教育に関する内容から、児童福祉や家庭教育など、福祉と教育の分野を中心に出前授業・講演をさせていただいています。これまで自身の学び場を「学校教育」から「実社会」に創出し社会活動に取り組んできた経験から考える子どもの進路選択や、現在の事業を展開する中で見える児童福祉の課題などについて、依頼者様とのご相談の上で講演テーマを決定させていただきます。お問い合わせフォームよりご連絡いただきましたら、事務局より折り返しご連絡させていただきます。お問い合わせをお待ちしております。
◾️ 出前授業・講演実績
・富山市立中央小学校
・立山町立利田小学校
・立山町立立山小学校
・立山町立立山中央小学校
・親学のすゝめ 研修会
・輪つなぎミーティング研修会(NPO法人とやま地域福祉ネットワーク様)